アゴラ
書評掲載回数:35 回
このサイトで書かれた書評
2010 14:12 |
「分配の政治」の呪縛 - 『田中角栄の昭和』
(約1000字) - アゴラ
田中角栄は、よくも悪くも日本の高度成長期を象徴する政治家だった。彼の特徴は欲望に忠実に生き、その延長上で政治も「市場原理」で動かしたことにあった。このため彼は「金権政治家」として指弾されるが、彼が金の力だけでのしあがったと考えるのは当を得ていない。本書も指摘するように、田中は日本・・・[続きを読む] |
2010 22:18 |
枯れた技術の水平思考 - 『ゲームの父・横井軍平伝』
(約800字) - アゴラ
横井の名前は、一般にはあまり知られていないが、任天堂で「ゲーム&ウオッチ」や「ゲームボーイ」などのヒット商品を手がけ、日本のゲームの元祖といわれる人物である。「ドンキーコング」や「スーパーマリオ」などの初期のゲームを手がけ、宮本茂氏(任天堂専務)が「師匠」と呼んでいる。1997年・・・[続きを読む] |
2010 22:30 |
資本主義の次 - 書評 - 断絶への航海
(約800字) - アゴラ
.bookcd{float:right;border:dotted1px;padding:0.5em;background-color:#ffffff;margin-left:1em;text-align:center;}マイクロソフトの日本支社をかつて日本に根付かせ、今は日本有・・・[続きを読む] |
2010 18:47 |
「強い社会保障」という偽善 - 『社会保障の「不都合な真実」』
(約1000字) - アゴラ
社会保障に反対する人はいない。民主党も自民党も「福祉の充実」を公約に掲げ、世論調査では「負担が増えても社会保障が充実したほうがいい」という意見に賛成の人が6割を超える。こう答える人は、すべての人に平等に社会保障の恩恵が行き渡ると想定しているのだろうが、民主党政権のいう「強い社会保・・・[続きを読む] |
2010 16:19 |
平等な社会は人々を幸福にするか - 『再分配の厚生分析』
(約1100字) - アゴラ
民主党政権になってから、所得分配の問題が政策の中心になってきた。消費税を低所得者に「戻し税」で返還するという菅首相は、所得が平等であればあるほどいいと思っているのかもしれないが、それならいっそ全国民の所得を同一にしたらどうだろうか?これはまんざらナンセンスな話ではない。所得の限界・・・[続きを読む] |
2010 18:56 |
老人大国の憂鬱 - 『デフレの正体』
(約700字) - アゴラ
本書にの帯には「日本経済の常識は大間違い!」などと書かれ、著者も「類書にないオンリーワン」だと勢い込んでいるが、中身はよくも悪くも常識的な本だ。小野理論のようなバラマキ景気対策でも、リフレ派のいうようなバラマキ金融政策でも日本の問題は解決しない。最大の問題は高齢化である――身も蓋・・・[続きを読む] |
2010 09:11 |
鳩山前首相の負の遺産 - 『エコ亡国論』
(約900字) - アゴラ
言葉の軽い鳩山前首相は、あちこちにいい加減な約束をして自滅したが、いまだに彼の負の遺産として残っているのが「温室効果ガスを1990年比で25%削減する」という国際公約である。これは幸いCOP15が失敗したため正式の条約にはなっていないが、民主党政権がまじめに履行したら、普天間問題・・・[続きを読む] |
2010 17:01 |
合理的個人という物語 - 『人間らしさとはなにか?』
(約700字) - アゴラ
著者は脳神経科学の第一人者であり、特に分離脳の研究者として知られる。彼の行なった次の有名な実験は、脳科学の入門書によく出てくる:この患者の言語中枢は左脳にあるので、右脳(左目)が雪景色を見たことを知らない。右脳(左手)は雪景色を見てシャベルを選んだのだが、それを知らない左脳は、ニ・・・[続きを読む] |
2010 18:35 |
市場原理批判の常識 - 『これからの「正義」の話をしよう』
(約800字) - アゴラ
鳩山内閣も総辞職は時間の問題になってきたようだが、鳩山首相の提唱した「いのちを守る政治」は、無内容な政治的スローガンとして歴史に残るだろう。彼が「市場原理主義」をきらう気持ちはわからなくもないが、それに対して「人間」とか「いのち」などというベタなヒューマニズムを対置したところで、・・・[続きを読む] |
2010 12:24 |
階級闘争から効率化へ - 『政権交代の経済学』
(約800字) - アゴラ
民主党政権が迷走している一つの原因は、官僚を敵視した政策が裏目に出て、霞ヶ関がサボタージュしたことだろう。官僚は大臣が脅せばついてくると思っているのかもしれないが、彼らも民主党の足元を見ているでの、政務三役に情報を上げない。政治家が勉強して官僚に対抗できる知識をもたないと、逆に官・・・[続きを読む] |
2010 15:17 |
iPadに束縛されない、電子書籍とは - 川口健太郎
(約1400字) - アゴラ
目下、電子書籍元年と叫ばれている現代であるが、果たして本当にそうだろうか。一昔前にデジタルサイネージに、市場の注目が集まっていたときがあったが、電子書籍もかつてのメルマガやケータイ書籍があったように、同じくサイネージもかつての電光掲示板であったように、結局は温故知新であり、+αの・・・[続きを読む] |
2010 10:24 |
最良の入門書 - ビンモア『ゲーム理論』
(約700字) - アゴラ
著者はゲーム理論の第一人者であり、イギリス政府が2000年に行なった周波数オークションの設計者である。当時はITバブルのピークだったため、落札額は350億ドルにものぼり、ニューズウィーク誌は「無慈悲な経済学者が通信産業を破壊した」と著者を批判した。しかしその後の追跡調査によれば、・・・[続きを読む] |
2010 12:26 |
溶解する国家 - 『丸山眞男セレクション』
(約800字) - アゴラ
丸山眞男といえば、私の世代までは学生の必読書だったが、最近の学生は名前も知らないようだ。その一方で、団塊世代以上には人気があるらしく、生前の講義や座談まで集めた全集が刊行され続けている。今の若い世代が全集を読む必要はないが、本書に集められた程度の主要な作品は読んでおいたほうがいい・・・[続きを読む] |
2010 01:00 |
将を射んとすればまず馬を - 書評に代えて - 科学との正しい付き合い方
(約1000字) - アゴラ
.bookcd{float:right;border:dotted1px;padding:0.5em;background-color:#ffffff;margin-left:1em;text-align:center;}正直、科学とのつきあい方、すなわち科学の成果物たる理論との・・・[続きを読む] |
2010 14:19 |
企業・金融分析の新しい視点 - 『企業 契約 金融構造』 - 安田洋祐
(約1000字) - アゴラ
の3つでしょう。標準的な大学院のミクロ経済学の講義では、それぞれの内容におおよそ3〜4割、3〜4割、1〜2割程度の時間が割かれ、学生達はその方法論的な基礎を徹底的に教わります。(残りの時間は、個人の意思決定理論や数学ツールなどの前提知識の習得に使われる場合が多いです。)という2つ・・・[続きを読む] |
2010 17:10 |
体制崩壊の生むポピュリズム - 『ポスト社会主義の政治経済学』
(約800字) - アゴラ
民主党政権は、郵政国営化にみられるように社会主義への道を歩んでいるが、国家が経済を管理するとどれほど恐ろしいことになるかを見た人は少ないだろう。本書はハンガリーの社会主義とその崩壊を見た著者による証言である。理論的には、社会主義は効率的に機能する可能性があり、新古典派経済学は分権・・・[続きを読む] |
2010 17:45 |
神の見えざる両手 - 書評 - 共感の時代へ
(約1300字) - アゴラ
.bookcd{float:right;border:dotted1px;padding:0.5em;background-color:#ffffff;margin-left:1em;text-align:center;}」は、経済人および経済学者たちの「ご都合主義」あるいは「片・・・[続きを読む] |
2010 00:56 |
新たな「アゴラ」は見出せるか - 『〈私〉時代のデモクラシー』
(約1000字) - アゴラ
があった。これは現代風にいえば中間集団だが、現在の「後期近代」とよばれる時代の特徴は、こうした中間集団が崩壊し、社会が国家と<私>の二極に分解しつつあることだ。トクヴィルは、アメリカでは孤独な<私>を結びつける教会や結社などの人工的な中間集団をつくる努力が意識的に行なわれているこ・・・[続きを読む] |
2010 00:16 |
人はなぜ不安を抱くのか - 『だまされ上手が生き残る』
(約900字) - アゴラ
新古典派経済学では、人間は「効用」を最大化すると想定するが、こんな仮説は実証的に否定されている。それでも教科書でこういう消費者行動理論を教えるのは、それに代わって人間の行動を体系的に説明できる理論が、今のところないからだ。しかしヒトが進化の産物である以上、人間の心理も進化論で説明・・・[続きを読む] |
2010 19:00 |
自由の理由 - 書評 - ハイエク 知識社会の自由主義
(約900字) - アゴラ
のように電子化もされた今は、本書を紹介するのに最適な時期かもしれません。本書の価値は、出版当初より格段に上がったのですから。本書は「自由」という大く抽象的な話題を扱った一冊であると同時に、「たとえば電子書籍に対し、どのようにふるまうべきなのか」という小さく具体的な問題に対する答え・・・[続きを読む] |





















