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ブロガーの本棚

時折書房

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書評掲載回数:110 回

このサイトで書かれた書評

03/09
2010 20:20
誰も教えてくれなかった『源氏物語』本当の面白さ (小学館101新書)
林真理子・山本淳子『誰も教えてくれなかった「源氏物語」本当の面白さ』 (約1600字) - 時折書房

はっとしました。私は国語の教員だった。忘れていたわけではないのですが、こんなものを読むとついはっとしてしまいます。はっとしてしまったからには、今回は、国語の教員が読むスタンスでまいりましょうか。昨年3月に高校の新学習指導要領が告示され、「学習指導要領原理主義者」の私は、その改訂に・・・[続きを読む

03/08
2010 05:25
経済成長という病 (講談社現代新書)
平川克美『経済成長という病』 (約900字) - 時折書房

『東京ファイティングキッズ・リターン』でガビーンと出会い、内田樹センセイ、お友達もすごいと感激したものでした。この本のこともそのとき知り、読もう読もうと思っていたのですが、ようやく実現しました。「経済成長を永続的に信じているのは病気だ」という主旨へと連なる論理的展開のスリリングさ・・・[続きを読む

03/07
2010 06:51
食のほそみち (幻冬舎文庫)
酒井順子『食のほそみち』 (約1200字) - 時折書房

ずいぶん前に書かれたものでした。でも、古くないんです。食がテーマのエッセーとなると、何となく流行最前線との戯れなどもイメージしやすいのですが、中にはそういう部分をモチーフにしているところもなくはないのですが、でも、あくまでそれは酒井さんの関心の中心には食い込んでこない、日常のシー・・・[続きを読む

03/06
2010 16:39
本当のうそ
井上荒野・大島真寿美他『本当のうそ』 (約800字) - 時折書房

とか言ってみて、何も言ってないのと同じであることに気づき、とはいえ、嘘って、嘘と本当という二分法でとらえきれるものでないという考え方こそが大切なんだよなと、ひとり納得し、このアンソロジーを楽しむことにしました。12人の作家の競演、とはいえ、私の関心は、その12人のリストをながめな・・・[続きを読む

カテゴリ:文芸 |書名:本当のうそ|著者:石田衣良他
03/05
2010 20:29
私は若者が嫌いだ! (ベスト新書)
香山リカ『私は若者が嫌いだ』 (約1100字) - 時折書房

最近香山リカ本に手が伸びないのですが、どうしてかなと考えてみると・・・、二つ、思い当たるものがありました。一つに、題名から透かしてみえるモチーフそのものに魅力が感じられないということ。実際に具体的に例をあげてみようかなと思って、フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)・・・[続きを読む

03/04
2010 20:20
その人、独身?
酒井順子『その人、独身?』 (約1300字) - 時折書房

トータルとしては「負け犬」に関係した文章が量的には一番多かったんでしょうが、私としては、そちら系はちょっともうお腹いっぱい感が強かったものですから、いつもあまり話題にならないような切り口のお話が印象に残りました。ただ、どれもこれもハズレがないのはいつもどおりで、老若男女、大人も大・・・[続きを読む

03/02
2010 19:41
食堂かたつむり (ポプラ文庫)
小川糸『食堂かたつむり』 (約900字) - 時折書房

最初にタイトルのところに小川糸さんの名前を入れようとしたとき、まずは「小川意図」と出てきて、何となくふっと息がもれました。微妙な読後感を何だか絶妙な横槍から象徴しているような気にもなったのでした。インド人の恋人にすべてを持ち去られるかたちで失うとともに、声も失う、倫子。コイとコエ・・・[続きを読む

03/01
2010 20:20
負け犬の遠吠え (講談社文庫)
酒井順子『負け犬の遠吠え』 (約1700字) - 時折書房

何だか読めずにいた歴史的な一冊をようやく読んでみました。これを読まずに酒井さんのファンをやっているのがちょっと問題な気がしてきてもいましたし。いやあ、酒井さんのふるさとを探訪したような気分です。やっぱり快著でございました。すでにいろいろと物議を醸したというようなことをざっくりとな・・・[続きを読む

02/28
2010 11:18
カラフルな闇
まはら三桃『カラフルな闇』 (約600字) - 時折書房

最近ちょっと読む本に困っています。というか、年度末の慌ただしさと落ち着かなさも手伝ってか、何となく本に集中しづらい気分になっています。今回も、読みたい本が手もとになくって、娘が図書館から借りていた本をするっと手にしました。別に、衰弱への癒しをYAに求めたというわけでもないんですが・・・[続きを読む

カテゴリ:文芸 こども・教育 |書名:カラフルな闇|著者:まはら三桃
02/27
2010 17:35
ガラパゴス化する日本 (講談社現代新書)
吉川尚宏『ガラパゴス化する日本』 (約1700字) - 時折書房

気がついたら日本は相当まずくなっていたのでした。超高齢化社会を目前としているのに、引退老人たちを支えてくれることが期待される現代の若者たちに職はないは覇気はないはで、さらに、日本の企業そのものに未来すらないと言われた日にゃ、おいっ、八っぁん、こちとら、ろくろく歳とるわけにもいかな・・・[続きを読む

02/25
2010 20:20
傷口にはウオッカ (講談社文庫)
大道珠貴『傷口にはウォッカ』 (約1500字) - 時折書房

ふとしたことから芥川賞受賞作『しょっぱいドライブ』を読んでしまったとき、あ゛ああっ、どうしてこんなしょっぱいものを読んじゃったんだああっ、というか、どうしてこれが芥川賞なの??みたいな、すごく不快な感じを抱き、「大道珠貴」というクレジットを生涯封印したつもりだったのです。イメージ・・・[続きを読む

02/24
2010 07:21
ゴールド・フィッシュ
森絵都『ゴールド・フィッシュ』 (約1500字) - 時折書房

昨年の3月読んだ『リズム』の続編でした。健忘の度合いが進行している私ですが、しっかり記憶が残っていました、『リズム』。そこには13歳のさゆきがいました。真ちゃんを介しての痛々しくも鮮烈な自意識劇ら、"13歳"をリアルに感じられた記憶があります。そして、『ゴールド・フィッシュ』で、・・・[続きを読む

02/23
2010 05:40
青いリボン
大島真寿美『青いリボン』 (約1500字) - 時折書房

これは、いい作品だ、というか、これも。いや、というか、大島さんのいわゆるYA系としては、これ、抜群にいいぞという感じなのでした。これまで大島さんのYA系をあまりよく読めないでいた私なのですが、これはこれは!明日取り上げる森絵都『ゴールド・フィッシュ』をもう読んでしまっているのです・・・[続きを読む

カテゴリ:文芸 |書名:青いリボン|著者:大島真寿美
02/22
2010 02:22
トラウマの国ニッポン (新潮文庫)
高橋秀実『トラウマの国 ニッポン』 (約1000字) - 時折書房

平成22年2月22日の2時22分にアップしてみます。もともと夫婦ニッコリの日である今日はそれに2がもう二つもくっつくおめでたさで、それにもう三つくっつけて、夫婦ニッコリニッコリニッコリニッコリニッコリの日、こんな日に相応しい一冊です。とはいえというか、全然存じ上げていない方の本で・・・[続きを読む

02/21
2010 08:02
ムーン・ショット (MF文庫ダ・ヴィンチ)
関口尚『ムーン・ショット』 (約1000字) - 時折書房

元高校球児として、なつかしさにかする場面がありました。高校時代の野球部仲間にはとんと会ってません。今だから話せる、なんていうこともあるのかなあ・・・と、ちょっとしんみりしてしまいました。さて。実は、私、読む小説が女性が書いたものに偏りつつあるなということにぼんやり気づいていました・・・[続きを読む

02/20
2010 05:20
かなしみの場所
大島真寿美『かなしみの場所』 (約1200字) - 時折書房

ああ、またいい小説に出会ってしまったと、いい心持ちで読み終えて、そして特にどうということもなく、表紙のふんわりとした絵を眺めていたら、目に鋭角的に飛び込んできたのは、「かなしみの場所」という題名、でした。ふと、ドキリとして、その1秒前に私を包んでいたほこほことする微妙なぬくもりの・・・[続きを読む

カテゴリ:文芸 |書名:かなしみの場所|著者:大島真寿美
02/18
2010 05:25
空はきんいろ―フレンズ
大島真寿美『空はきんいろ』 (約800字) - 時折書房

眼前に起こる出来事とそれらの解釈などに、自然にソシュールがまぎれこんでくるように感じて、なんだかなあ、もううう?!みたいだった昨日はえいっと振り棄てて、今日は、清々しく大島真寿美さんの児童向け『空はきんいろ』でいってみます。ソシュールも退散、します・・・っていうわけないか。ガツン・・・[続きを読む

カテゴリ:文芸 |書名:空はきんいろ―フレンズ|著者:大島真寿美
02/17
2010 06:22
ソシュールの思想
丸山圭三郎『ソシュールの思想』 (約1000字) - 時折書房

ふと、読みたい本が手もとになかった気がしたのでした、そして、本棚の奥の方をあさってみて(三つの本棚を全部二列にして使っていて、奥の方の本はすべて隠れているのです)、出てきたのがこれでした。最近、言語に関する文章についてあれこれ考える機会があったのです、そんなとき自分がよりどころと・・・[続きを読む

カテゴリ:人文 自己啓発 |書名:ソシュールの思想|著者:丸山圭三郎
02/15
2010 05:20
ああ正妻
姫野カオルコ『ああ正妻』 (約1300字) - 時折書房

もうここまでくると怪女、いえ、東雪穂もそうなんですが、それよりまずは、姫野カオルコさん。その小説作法がいろいろな意味で型破りであることはいいのですが、この読後感といったら、なんていうんでしょうか、とにかく疲れます。いわゆるカタルシスのようなものとは正反対の、エントロピーが終局まで・・・[続きを読む

カテゴリ:文芸 |書名:ああ正妻|著者:姫野カオルコ
02/13
2010 11:25
三人姉妹
大島真寿美『三人姉妹』 (約1000字) - 時折書房

いやあ、「大島真寿美さん的」を満喫できた珠玉の一冊でした。「三人姉妹」というタイトルと、ちょっと読んだあらすじからして、私は相応しい読者じゃないかなと思って敬遠していたところもあったのですが、いえいえ、楽しめました。ちらりと角田光代さんの『夜をゆく飛行機』を思い出したりもしていま・・・[続きを読む

カテゴリ:文芸 |書名:三人姉妹|著者:大島真寿美