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ブロガーの本棚

活字中毒者の読書メモ

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書評掲載回数:26 回

このサイトで書かれた書評

07/26
2010 21:49
オラドゥール 大虐殺の謎 (小学館文庫)
ロビン・マックネス『オラドゥール―大虐殺の謎』小学館文庫 (約1700字) - 活字中毒者の読書メモ

1944年6月10日、フランス中南部の小さな村オラドゥールで、ナチス親衛隊(SS)による大規模な虐殺事件が起こった。村人642人が殺され、生き残ったのはわずか数人。男は納屋に、女子供は教会にそれぞれ押し込められ、機銃の一斉射撃を浴び、火を点けられ、手榴弾を投げ込まれた。村人を虐殺・・・[続きを読む

07/22
2010 00:43
『鉄仮面』の秘密 (1976年)
マルセル・パニョル『鉄仮面の秘密』評論社 (約800字) - 活字中毒者の読書メモ

ボアゴベ『鉄仮面』、久生十蘭『眞説・鐵仮面』を読んだら、史実としての鉄仮面はどうだったのかが気になり、本書を読んでみた。著者のマルセル・パニョル(1895〜1974)はフランスの小説家、劇作家、映画作家である。鉄仮面の謎に関しては、ハリー・トンプソン『鉄仮面―歴史に封印された男』・・・[続きを読む

07/14
2010 22:33
砂糖の世界史 (岩波ジュニア新書)
川北稔『砂糖の世界史』岩波ジュニア新書 (約700字) - 活字中毒者の読書メモ

著者はウォーラーステイン『近代世界システム』の訳者。本書も「世界システム論」的な歴史の見方がベースになっている。本書によれば、砂糖がイギリスで大量に消費されるようになったのは、17世紀半ばのことだそうだ。その背景には、上流市民に独占されていた紅茶を飲む習慣が中流市民にも普及したこ・・・[続きを読む

07/07
2010 20:55
百物語怪談会―文豪怪談傑作選・特別篇 (ちくま文庫)
『百物語怪談会(文豪怪談傑作選・特別篇)』ちくま文庫 (約600字) - 活字中毒者の読書メモ

明治の文化人による怪談会の実録集。明治42年(1909年)に刊行された『怪談会』と、文芸誌「新小説」の明治44年(1911年)十二月号に掲載された特集企画「怪談百物語」を併せて収録している。裏表紙の内容紹介によれば、明治の末、「開化思想への反発と泰西心理学の影響下に高まりゆく「怪・・・[続きを読む

06/30
2010 23:44
男の争い (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)
オーギュスト・ル・ブルトン『男の争い』ハヤカワ・ミステリ (約1100字) - 活字中毒者の読書メモ

フランス文学には、ロマン・ノワールと呼ばれるジャンルがある。日本語に訳せば「暗黒小説」であり、犯罪、暴力、アウトローなどを重要な構成要素とする。1945年に大手出版社のガリマールが「セリ・ノワール」という叢書の刊行を開始したことで世に広まり、現在に至るまで多数の作品が出版されてい・・・[続きを読む

06/11
2010 00:07
憚(はばか)りながら
後藤忠政『憚りながら』宝島社 (約800字) - 活字中毒者の読書メモ

昨日の記事に書いた藤木TDCさんもラジオで紹介していた本。前から気になっていた本なのだが、Amazonでは在庫切れになっているようだ。私は紀伊國屋書店のウェブサイトで手に入れた。『憚りながら』は、元後藤組組長の後藤忠政氏へのインタビューをもとに構成したもので、2008年に山口組を・・・[続きを読む

06/05
2010 18:00
巨匠とマルガリータ (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 1-5)
ミハイル・ブルガーコフ『巨匠とマルガリータ』河出書房新社 (約600字) - 活字中毒者の読書メモ

前々から気になっていた『巨匠とマルガリータ』を新刊書店で衝動買い。手に取ったら、そのままふらふらとレジに並んでしまった。『巨匠とマルガリータ』は悪魔の話だけど、本自体にも魔力が仕込まれていたのか。『巨匠とマルガリータ』の物語をざっと要約すると、巨匠とマルガリータの恋愛を軸にして、・・・[続きを読む

05/24
2010 19:27
眠れない一族―食人の痕跡と殺人タンパクの謎
ダニエル・T・マックス『眠れない一族―食人の痕跡と殺人タンパクの謎』紀伊國屋書店 (約700字) - 活字中毒者の読書メモ

著者は十八世紀のヴェネチアから話を始める。この地に住むある医師が不眠症に陥り、発汗や体の震えなどの症状に悩まされて亡くなる。そして、この医師の甥と思われる人物およびその家族もまた、同じような死に方をする。彼らの死の原因となったのは致死性家族性不眠症(FFI)という病気で、低年齢で・・・[続きを読む

05/17
2010 22:08
春の祭典―第一次世界大戦とモダン・エイジの誕生
モードリス・エクスタインズ『春の祭典』TBSブリタニカ (約1200字) - 活字中毒者の読書メモ

前々から欲しいと思っていたエクスタインズの『春の祭典』を、吉祥寺の某古書店で発見。値段は1500円だった。去年末に出た新版は定価が9000円以上するし、旧版もアマゾンのマーケットプレイスでは結構な値段がついているので、迷わずに購入した。古書店をまわる楽しみのひとつは、たまにこうい・・・[続きを読む

05/06
2010 23:48
偽書作家列伝 (学研M文庫)
種村季弘『偽書作家列伝』学研M文庫 (約600字) - 活字中毒者の読書メモ

電車の中で少しずつ読んでいた『偽書作家列伝』を読了。ちょっと前に読んだ、長山靖生『人はなぜ歴史を偽造するのか』では、愛国心と歴史が結び付いたときの、きな臭さを感じさせる話が多かった。『偽書作家列伝』はもっと肩の力を抜いて読むことのできる話が中心だが、ここで扱われている「偽書」が提・・・[続きを読む

04/15
2010 23:07
水晶の栓 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
モーリス・ルブラン『水晶の栓』ハヤカワ文庫 (約800字) - 活字中毒者の読書メモ

代議士ドーブレックの別荘へ侵入したルパン一味だったが、この盗みを計画した部下のジルベールとヴォシュレーが警察に捕まってしまう。ふたりの本当の狙いは、ドーブレックが持っている水晶の栓だった。逃走するとき、ルパンはジルベールから水晶の栓を取りあげるが、隠れ家で体を休めている間に、何者・・・[続きを読む

04/12
2010 22:04
カリオストロ伯爵夫人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
モーリス・ルブラン『カリオストロ伯爵夫人』ハヤカワ文庫 (約1100字) - 活字中毒者の読書メモ

アルセーヌ・ルパンが、ラウール・ダンドレジーと名乗っていた二十歳の頃の冒険譚。ルパン最初の冒険であり、怪盗紳士アルセーヌ・ルパンの誕生秘話でもある。この作品が書かれたのは1924年なので、ルパン・シリーズがかなりの数書かれたあと。作者のルブラン(あるいはルパンの物語の書き手)は、・・・[続きを読む

04/10
2010 19:52
怪盗紳士ルパン (ハヤカワ文庫 HM)
モーリス・ルブラン『怪盗紳士ルパン』ハヤカワ文庫 (約600字) - 活字中毒者の読書メモ

ルパンというと、小学生の頃、ポプラ社から出ていた児童向けのシリーズを学校の図書館でよく読んでいた。ルパンのシリーズは、同じポプラ社の少年探偵団のシリーズとともに、私のお気に入りだった。その後はルパンというとルパン三世になってしまい、本家本元のルパンからは遠ざかってしまったが、今回・・・[続きを読む

04/08
2010 00:04
神々は渇く (岩波文庫 赤 543-3)
アナトール・フランス『神々は渇く』岩波文庫 (約1000字) - 活字中毒者の読書メモ

フランス革命期の恐怖政治時代を舞台にした歴史小説。主人公のエヴァリスト・ガムランは美貌の若い画家で、年老いた母と一緒に暮らしている。熱烈な共和主義者で愛国者の彼は、ロシュモール夫人の運動によって革命裁判所の陪審員に任命される。国内外さまざまな人物と文通していたロシュモール夫人は、・・・[続きを読む

04/05
2010 00:31
夜の来訪者 (岩波文庫)
プリーストリー『夜の来訪者』岩波文庫 (約600字) - 活字中毒者の読書メモ

岩波文庫版の解説によると、作者のジョン・ボイントン・プリーストリー(1894〜1984)は、イギリスのジャーナリスト・小説家・劇作家・批評家で、人気ラジオ番組を持っていたこともあるという。また、1942年に社会福祉党という政党を仲間とともに立ち上げており(のちに労働党と合併)、い・・・[続きを読む

04/02
2010 18:53
第七官界彷徨 (河出文庫)
尾崎翠『第七官界彷徨』河出文庫 (約800字) - 活字中毒者の読書メモ

川村湊『日本の異端文学』でその名を初めて知って以来、尾崎翠はどことなく気になる作家だった。今回、河出文庫版の『第七官界彷徨』で、この「忘れられた作家」の作品を初めて読んだ。1896年、鳥取県に生まれた尾崎翠は、1919年に上京し、いくつかの作品を発表した後、32年に帰郷、文学の世・・・[続きを読む

03/30
2010 22:04
ジェルミニィ・ラセルトゥウ (岩波文庫)
ゴンクウル兄弟『ジェルミニィ・ラセルトゥウ』岩波文庫 (約1000字) - 活字中毒者の読書メモ

表題は『ジェルミニィ・ラセルトゥウ』だが、本の中では「ヂェルミニィ」となっている。この表記の仕方に時代を感じる。岩波文庫版は昭和25年の刊行。今は『ジェルミニー・ラセルトゥ』の表記が一般的だ。「ゴンクウル兄弟」も、今は「ゴンクール兄弟」と書く。『ジェルミニー・ラセルトゥ』は、ゾラ・・・[続きを読む

03/29
2010 23:00
テレーズ・ラカン〈上〉 (岩波文庫)
ゾラ『テレーズ・ラカン』講談社文庫 (約1200字) - 活字中毒者の読書メモ

アルジェリアで、フランス人の軍人と現地の女との間に生まれたテレーズは、幼くして叔母のラカン夫人に引き取られ、夫人のひとり息子で病弱なカミーユと一緒に育てられる。成長したテレーズは、叔母の希望にしたがい、カミーユの妻となるが、本来、激しい気性の持ち主である彼女はこの結婚生活に満足す・・・[続きを読む

03/25
2010 20:50
阿呆物語 上 (岩波文庫 赤 403-1)
グリンメルスハウゼン『阿呆物語』岩波文庫 (約900字) - 活字中毒者の読書メモ

今春の岩波文庫リクエスト復刊で、一番楽しみにしていた『阿呆物語』を読了。全六巻で構成されており、岩波文庫版で上中下三巻にわたる長編だが、最後まで飽きることなく読めた。三十年戦争(1618〜1648)の真っ只中のドイツを舞台とした小説なので、兵士の農民に対する残虐行為など、けっこう・・・[続きを読む

03/16
2010 22:18
神州纐纈城 (河出文庫)
国枝史郎『神州纐纈城』河出文庫 (約1300字) - 活字中毒者の読書メモ

川村湊の『日本の異端文学』(集英社新書)によれば、国枝史郎(1887〜1943)は、忘却と復活を繰り返してきた作家だという。国枝史郎は、1943年の死後、しばらくの間忘れられた存在になっていたが、1968年に桃源社から『神州纐纈城』が出版され、1976年には講談社の『国枝史郎伝奇・・・[続きを読む