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ブロガーの本棚

横浜ほんよみ生活

このサイトで書かれた書評

07/06
2010 23:02
続ビゴー日本素描集 (岩波文庫)
続ビゴー日本素描集 (約600字) - 横浜ほんよみ生活

「...大部分の日本人は、こうした写真館の前で写真という技術に対面し、人間の顔や体が鏡のように紙の上に現れることに驚きを示した。そして、その記録性にひきこまれ、『寿命をちぢめる』などという迷信はいつのまにか吹き飛んで、写真を撮るようになる」人間という動物には、もちろん、良いところ・・・[続きを読む

07/01
2010 23:32
哲学ノート (中公文庫)
哲学ノート (約600字) - 横浜ほんよみ生活

「人間は知性によって自然から独立になり、かくして自然を客観的に眺め、自然について科学的知識を持つことができる。しかるに科学が技術に転化されるということは一旦自然から抜け出した知性が或る意味において再び自然に還ることである。技術において知識は物体化され、科学の抽象的な法則は形のある・・・[続きを読む

06/29
2010 23:58
図書館ねこデューイ 町を幸せにしたトラねこの物語 (ハヤカワ文庫NF)
図書館ねこデューイ 町を幸せにしたトラねこの物語 (約600字) - 横浜ほんよみ生活

ヴィッキー・マイロン著羽田詩津子訳「図書館ねこデューイ町を幸せにしたトラねこの物語」「...わたしは笑わずにはいられなかった。全体的にデューイはみたこともないほど行儀のいい子猫だった。棚から本や飾りをはたきおとしたことは、一度もない。何かをしてはいけないというと、たいてい我慢した・・・[続きを読む

06/28
2010 23:16
10万年の世界経済史 上
10万年の世界経済史(上) (約800字) - 横浜ほんよみ生活

「...日本ではさらに、生活空間もずっと清潔に保たれていた。家屋の木の床は地面から持ち上がったつくりになっていて、靴は玄関先で脱いだ。また、家の表の通りには打ち水をして、ほこりが立たないようにしていた」「英国が比較的豊かだったことは、英国人の、現代の身長と比べた一八〇〇年当時の相・・・[続きを読む

06/27
2010 23:12
生きもののおきて (ちくま文庫)
生きもののおきて (約600字) - 横浜ほんよみ生活

「...セレンゲティでは、雨は降らない。雨は『降る』のではなくて『来る』。地平線の向こうから、湿った風とともに雨はやってくる。はじめはそれが不思議だったけれど、何のことはない、広いからなのだ。おそらく他の土地でも、たとえ東京でも、空気の汚れや遮蔽物がなければ、そういう状態が起こり・・・[続きを読む

06/25
2010 23:09
回送電車
回送電車 (約700字) - 横浜ほんよみ生活

「...ところがたったひとつ、これも暦に支配されたものながら、他とは性質の異なる体験がある。春夏秋冬の行事に関係なく定められ、様々な特権をいちどきに味わう場。一歳だけ年を重ねるために必要な日付変更線。すなわち、誕生日である..」「...それにしても、すべての日常から外れて、期待と・・・[続きを読む

06/16
2010 23:46
科学は不確かだ! (岩波現代文庫)
科学は不確かだ! (約900字) - 横浜ほんよみ生活

「科学もまさにそのとおりです。科学はある意味で天国の門を開く鍵ですが、その同じ鍵で地獄の門も開けられるのです。おまけにその鍵には、どっちの門のためのものなのかの説明は一切ついていません。いっそのこと、この鍵を捨ててしまって、天国の問題を開く機会をふいにしたものか?それともこの鍵を・・・[続きを読む

06/11
2010 23:59
今、何してる? (朝日文庫)
今、何してる? (約800字) - 横浜ほんよみ生活

ははは...私、料理というほどの料理は全然できないので、こんなことを言うとおこがましいのだけれど、やっぱりいわゆる「男の手料理」というやつは嫌いだ。そして、そういう「男の手料理」的なことは一切しないでおこう、と思っている。誤解しないで欲しいが、これは、「俺は一切料理なんかしないぞ・・・[続きを読む

06/10
2010 23:41
戦後「翻訳」風雲録―翻訳者が神々だった時代
戦後「翻訳」風雲録 翻訳者が神々であった時代 (約700字) - 横浜ほんよみ生活

...私と田中のコンビは、結構「文藝春秋」の編集部に気にいられた。私が取りよせた本を持って田中と銀座の喫茶店で会い、それを彼がばらりと読む。よしということになると、二人で文春の編集部に押しかけ、彼が内容を説明し、私がアメリカでの反響を伝える。こちらの勢いもあって、いつもその場で決・・・[続きを読む

06/09
2010 23:16
思考の整理学 (ちくま文庫)
思考の整理学 (約600字) - 横浜ほんよみ生活

「全体は部分の総和にあらず、ということばを思い出す。独立していた表現が、より大きな全体の一部となると、性格が変わる。見え方も違ってくる。前後にどういうものが並んでいるかによっても感じが大きく変わる。構成部分が同じなら、どのように並べようと、大差はない、などと考える人には編纂本を作・・・[続きを読む

06/08
2010 23:16
美味礼讃 (上) (岩波文庫 赤 524-1)
美味礼讃(2) (約800字) - 横浜ほんよみ生活

「古くからの言い伝えによるとコーヒーは羊飼いに発見された。かれは、羊どもがコーヒーの木の漿果を食べた時はいつも興奮してはしゃぎだすのを見たのである...発見者たるの名誉はこれを全部くだんの羊飼いに帰するわけにはいくまい。半分は何といっても最初にこのコーヒー豆を炒ることを思いついた・・・[続きを読む

06/06
2010 23:21
文房具56話 (ちくま文庫)
文房具56話 (約900字) - 横浜ほんよみ生活

私には今、手帳を持ち歩く習慣がない。以前は持ったこともあるけれど、結局、いつもほとんど何も書かずに終わってしまった。書いても、天下一(ラーメンじゃないよ)の悪筆のため、自分でも判読できず、役に立たない。だから、手帳は私にとっては、ただの紙の束、ただの荷物、なのだ。でも、「物」には・・・[続きを読む

06/05
2010 23:07
生の短さについて 他2篇 (岩波文庫)
生の短さについて (約700字) - 横浜ほんよみ生活

「ところで、自分には予見の能力があると言って自慢する者たちの判断ほど軽薄なものがありえようか。人はより善く生きようとして、なおさらせわしなく何かに忙殺される。生の犠牲の上に生を築こうとするのだ。人は、これを、次にはあれを、と考えをめぐらせ、遠い将来のことにまで思いを馳せる。ところ・・・[続きを読む

05/30
2010 23:24
老子 (講談社学術文庫)
老子 無知無欲のすすめ (約700字) - 横浜ほんよみ生活

「道は常に無名なり真実の『道』は、本来いつも無名であって、名としてはあらわせないものである。手を加えない素朴な撲は、微小なつまらないものであっても、それを道具として働かせることは世界中だれにもできない...素朴なものがはじめて切りさかれると、そこに道具ができて名がつけられる。そし・・・[続きを読む

05/29
2010 23:39
たいした問題じゃないが―イギリス・コラム傑作選 (岩波文庫)
たいした問題じゃないが (約700字) - 横浜ほんよみ生活

本書に収録されたコラムの中で、A・A・ミルン(『クマのプーさん』の著者だ!)は、「今日人々が日記をつけない理由は、誰にも事件らしいものが一つも起きないからではなかろうか」と言っている。「弁護士からの書簡で、トムキンズというオーストラリアの金鉱業者の遺書により、私が百万ポンドの贈与・・・[続きを読む

05/27
2010 23:52
アンビエント・ドライヴァー THE AMBIENT DRIVER (マーブルブックス)
アンビエント・ドライヴァー (約900字) - 横浜ほんよみ生活

「自分自身も含め、エゴむき出しで自己主張するミュージシャン仲間の人間関係に少し疲れていた頃に、僕はコンピュータに出会った。コンピュータは楽器と違って非肉体的な作業が中心となる。そのおかげで、僕は演奏という肉体的な行為や自分の生理的な部分を相対化できたのだった。半面、それまでの共同・・・[続きを読む

05/23
2010 23:54
モーム語録 (岩波現代文庫)
モーム語録 (約600字) - 横浜ほんよみ生活

「この世で何とか耐え忍んで暮らすには、人間の自己本位をやむをえぬものと悟ることが肝要だ。それを忘れると、自我を殺して人のために尽くすなどということを他人に求めることになる。愚の骨頂だ。誰でも身勝手で自分本位だと是認すれば、他者に求めなくなる。人に失望することはなくなり、きみも人を・・・[続きを読む

05/18
2010 23:32
東京に暮す―1928~1936 (岩波文庫)
東京に暮す (約1100字) - 横浜ほんよみ生活

「ところが幸いにも一つ有効な解決策があります。どこへ行っても冗談は楽しいものですが、この陽気な国日本のように冗談が受ける国はないでしょう。しゃれでも飛ばそうものならたちまち家中に広まります。そのしゃれが繰り返され爆笑を誘うのが聞こえるほどです。家中が浮かれ騒ぐのです...」...・・・[続きを読む

05/17
2010 23:56
あなたはどれだけ待てますか―せっかち文化とのんびり文化の徹底比較
あなたはどれだけ待てますか (約900字) - 横浜ほんよみ生活

一昨年、オーストラリアのアデレードに行った。とにかくのんびりしている、という印象だった。エスカレータでどちら側に立つか、なんて気にしなくてよかった。だって、誰も歩いたりしないから。人の歩くスピードもゆっくり。ほんの数日滞在しただけだけれど、何だかすっかりそのテンポに馴染んで、「あ・・・[続きを読む

05/13
2010 00:13
悪の対話術 (講談社現代新書)
悪の対話術 (約1000字) - 横浜ほんよみ生活

「...悪人というのは、世界の複雑さを前提に生きています。善をなすにも、悪をなすにも、この世は容易ではないということを知悉している」「だから、それをどう受け止めるかは別として、他人の反応にたいして敏感であるし、何よりも自分がすることにたいして、善を働くにしろ、悪を働くにしろ、意識・・・[続きを読む