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ブロガーの本棚

琉球新報

http://ryukyushimpo.jp/
書評掲載回数:42 回

このサイトで書かれた書評

08/29
2010 09:17
日米密約 裁かれない米兵犯罪
『日米密約・裁かれない米兵犯罪』 裁判権放棄の全容を解明 (約900字) - 琉球新報

日米安保条約には絶えず「秘密」がつきまとう。外務省密約問題調査報告書が明らかにした「核持ち込み密約」などはそのひとつであるが密約はそれにとどまらない。本書はもうひとつの密約疑惑「第一次裁判権の放棄」を追ったものである。日米地位協定は、公務外の米兵犯罪につき、日本が第一次的に刑事裁・・・[続きを読む

08/15
2010 09:15
英人日本学者チェンバレンの研究―“欧文日本学”より観た再評価
『英人日本学者チェンバレンの研究』 「欧文日本学」理論を提唱 (約900字) - 琉球新報

山口の立て続けの「チェンバレンに関する作品」に食傷気味の読者は多いと聞く。しかしこの著書まではお付き合いを願いたい。なぜなら、この著書にはチェンバレン生誕から終焉(しゅうえん)までの学問研究の系譜、チェンバレンと同時代に来日した欧米の日本研究者の人間交流、が描かれているからだ。著・・・[続きを読む

08/08
2010 09:18
南米日系人と多文化共生
『南米日系人と多文化共生』 現地の実情踏まえ提言 (約800字) - 琉球新報

1990年の入国管理法の改正で日系人の入国と就労が容易になると、南米社会では日本への出稼ぎブームが起きた。日系人とはいえ、来日南米日系人の増加に伴い、生活習慣や文化の違いや子供の教育放棄、不登校児道の増加などの問題が起こり、南米日系人が集住する地域では対策が必要になった。日本の社・・・[続きを読む

カテゴリ:その他 |書名:南米日系人と多文化共生|著者:福井千鶴
06/27
2010 09:18
沖縄学入門―空腹の作法
『沖縄学入門』 新領域含む贅沢な一冊 (約800字) - 琉球新報

読み終わって心地よい興奮を覚えている。「沖縄学」についてさまざまな思いがわいてくる。「新しい沖縄学」ははじまるのか。その名称は「琉球学」へ発展するのか。私(たち)は、2006年に『沖縄をどう教えるか』を共編・共著した。この本は教師のための副読本として出版し、できれば父母や中高校生・・・[続きを読む

カテゴリ:社会 マネー |書名:沖縄学入門―空腹の作法|著者:
06/27
2010 09:17
沖縄・ハワイ コンタクト・ゾーンとしての島嶼 (琉球大学 人の移動と21世紀のグローバル社会)
『沖縄・ハワイ コンタクト・ゾーンとしての島嶼』 文化的多様性の視野広げ (約900字) - 琉球新報

『沖縄・ハワイコンタクト・ゾーンとしての島嶼』石原昌英、喜納育江、山城新編彩流社4725円さまざまな欲望がうごめき、衝突、混乱、混成を生み出していく異文化接触の空間。序章では、沖縄・ハワイの島嶼(とうしょ)で遭遇する複数文化それぞれの再編成の過程を、多様な力関係や文脈を参照しなが・・・[続きを読む

05/23
2010 09:17
風景の裂け目 沖縄、占領の今
『風景の裂け目 沖縄、占領の今』 矛盾を活き活きと言語化 (約900字) - 琉球新報

沖縄が見なれた風景となって流通していく時、その風景の背後に、沖縄をめぐる困難が隠蔽(いんぺい)される。『沖縄大好き検定』といった愚にもつかぬ企画などを通して出来合いの沖縄イメージが氾濫(はんらん)し、沖縄からの問いが封印されていこうとする今、田仲康博の新著ほど時宜を得た本もないだ・・・[続きを読む

05/09
2010 09:18
干潟のピンギムヌ
『干潟のピンギムヌ』 西表炭坑の労働描く (約900字) - 琉球新報

本書は、西表炭坑の凄惨(せいさん)な労働の世界を背景に、そこからの脱出を試みる少年たちの冒険小説である。と言っても、少年向きの小説ではない。主人公の本川昭三少年(11歳)の家族4人は、1939(昭和14)年に他の二家族と共に、島根県の石見銀山から甘言に乗せられ、島にくる。そこが炭・・・[続きを読む

カテゴリ:ミステリー 文芸 |書名:干潟のピンギムヌ|著者:石月正広
05/02
2010 09:26
沖縄子ども白書―地域と子どもの「いま」を考える
『沖縄子ども白書』 実態知る最善の書 (約900字) - 琉球新報

「子どもは天まで伸びる」。その確かな可能性を押しつぶしている要因が「貧困」である。本書は「子どもの貧困」を頂点とした現在の沖縄の子どもたちの、深刻な現実や実態を、課題・分野別に網羅した実践・研究・調査の報告集である。「白書」と言っても、統計資料や数字の羅列ではない。研究者も含め、・・・[続きを読む

04/18
2010 09:18
沖縄ポピュラー音楽史―知名定男の史的研究・楽曲分析を通して (シリーズ文化研究)
『沖縄ポピュラー音楽史』 創造はせめぎ合いの中で (約900字) - 琉球新報

ネーネーズがファーストアルバムをレコーディングしている中部のスタジオへ新良幸人と見学に行ったことがある。確か「月ぬ美しゃ」を歌っていて、プロデューサーの知名定男氏が唄(うた)い方の細かい指示を出していた記憶がある。その光景は貴重なシーンだったに違いない。1990年、「沖縄ポップ」・・・[続きを読む

04/11
2010 09:27
柳田國男と成城・沖縄・國學院―日本人へのメッセージ (塙選書)
『柳田國男と成城・沖縄・國學院』 研究を運動化する姿勢 (約800字) - 琉球新報

研究と運動という視点から学問をみると、学者が研究の成果を実践するために運動を展開するということになろう。しかしながら、わが国では「世間に疎いのが学者である」というのが一般的であり、学者は実践から離れているものと考えているように思える。そのような中、本書の特色は柳田國男の民族学が研・・・[続きを読む

04/11
2010 09:25
「脱ダム」のゆくえ  川辺川ダムは問う
『「脱ダム」のゆくえ 川辺川ダムは問う』 現代の報道の在り方提示 (約900字) - 琉球新報

『「脱ダム」のゆくえ川辺川ダムは問う』熊本日日新聞社取材班著角川学芸出版1575円政権交代にともなう政策転換の一環として巨大公共事業の見直しが注目を集めた。中でも群馬・八ツ場(やんば)ダムの建設中止(国交相発言)は、一時マスコミで大きく報道された。いまだ先行き不透明のままである。・・・[続きを読む

03/28
2010 09:16
南島旅行見聞記
『南島旅行見聞記』 「南島」との出会い詳細に (約900字) - 琉球新報

柳田国男の、後に「海南小記の旅」とも呼ばれる「南島旅行」は、1920年12月13日に東京発、九州の東海岸を経て、沖縄本島、宮古・八重山と渡り、帰路は奄美を経由して翌年2月15日に鹿児島着という約2カ月の旅程だった。柳田がその旅行中の見聞を記した手帳の存在は知られていたが、既刊の「・・・[続きを読む

カテゴリ:文芸 人文 |書名:南島旅行見聞記|著者:柳田国男
03/21
2010 09:17
100年 ブラジルへ渡った100人の女性の物語
『100年 ブラジルへ渡った100人の女性の物語』 潔さ感じさせる生きざま (約900字) - 琉球新報

『100年ブラジルへ渡った100人の女性の物語』サンパウロ新聞社編フォイル1575円「金の成る木があるブラジル」をうたい文句に、戦前から1960年代にかけて25万人の日本人移民(女性11万人)が現地での成功を夢見て渡伯した。中には写真見合いや移民関係機関の紹介で海を渡った花嫁移民・・・[続きを読む

02/21
2010 09:18
徹底討論 沖縄の未来 (沖縄大学地域研究所叢書)
『徹底討論 沖縄の未来』 将来へ熱情持って対峙 (約900字) - 琉球新報

『徹底討論沖縄の未来』大田昌秀、佐藤優著、沖縄大学地域研究所編芙蓉書房出版1680円この本は、沖縄大学「土曜講座」における両人の約4時間にわたる討論を1冊にまとめたものだ。会場には入りきらないくらい参加者がつめかけ、長時間廊下で立ったまま聞いている人たちも多いという盛況ぶりだった・・・[続きを読む

02/07
2010 10:19
『坂の上の雲』と司馬史観
「『坂の上の雲』と司馬史観」 小説家の「眼」と歴史家の「眼」 (約800字) - 琉球新報

2009年11月29日、司馬遼太郎原作『坂の上の雲』の放映がNHK総合テレビで始まった。3年間のロングランである。司馬の愛読者にとっては、待ち望んでいた放映であろう。文庫の売れ行きは累計で1800万部に達するという。それほどまでに司馬作品の人気は高い。『坂の上の雲』をどう読むか。・・・[続きを読む

カテゴリ:文芸 |書名:『坂の上の雲』と司馬史観|著者:中村政則
01/31
2010 09:26
琉球の国家祭祀制度―その変容・解体過程
『琉球の国家祭祀制度』 祭祀の「処分」過程描く (約900字) - 琉球新報

本書は“神々の琉球処分”を明らかにする力作である。聞得大君(きこえおおぎみ)を頂点とした高級神女組織と彼らが執り行ってきた王府祭祀(さいし)および地方祭祀は、約400年の歴史を有するものだったが、明治政府はこれも「処分」の対象とした。著者は右の王府祭祀を中心とする琉球国の祭祀を「・・・[続きを読む

01/17
2010 09:24
那覇軍港に沈んだふるさと
『那覇軍港に沈んだふるさと』 沖縄人として生き抜く (約900字) - 琉球新報

『那覇軍港に沈んだふるさと』上原成信編著「那覇軍港に沈んだふるさと」刊行委員会1575円さまざまな要請・連帯行動のために上京したことのある平和運動関係者で上原成信の名前を知らない人はいないだろう。上原氏は、東京に根を張って、沖縄の平和運動や市民運動を支援する受け皿作りに奔走し続け・・・[続きを読む

01/10
2010 09:16
死者たちの戦後誌―沖縄戦跡をめぐる人びとの記憶
『死者たちの戦後誌―沖縄戦跡をめぐる人びとの記憶』 戦死者なき64年を追う (約900字) - 琉球新報

『死者たちの戦後誌―沖縄戦跡をめぐる人びとの記憶』北村毅著御茶の水書房4200円本書に「米須(現・糸満市)付近で遺骨を拾う人」と説明された印象的な写真がある。一見して、農作業風景だ。焼け野が原になった戦場跡では、畑を耕す前に、地雷や不発弾の危険にさらされながら、まず遺骨を集めるこ・・・[続きを読む

12/20
2009 09:15
沖縄で学ぶ福祉老年学
『沖縄で学ぶ福祉老年学』 「老い」を知り、学び直す (約900字) - 琉球新報

医療的ニーズが低いとして、療養病床(いわゆる老人病院)から退院を余儀なくされた高齢者が自宅には帰れず、かといって特別養護老人ホームなど認可された施設にも入所できない実態がある。他県で宅老所といえば、在宅の高齢者がケアの手がない日中を過ごす場であるが、県内では24時間の「住」として・・・[続きを読む

カテゴリ:社会 |書名:沖縄で学ぶ福祉老年学|著者:金城一雄
11/22
2009 09:15
イリオモテのターザン―南島独居譚
『イリオモテのターザン』 物欲捨てた孤高の生きざま (約900字) - 琉球新報

新しい世紀を間近にし、私が西表島に暮らし始めたころ「イリオモテのターザン」こと恵勇爺(けいゆうじい)は、すでに伝説の人だった。夜の海、ひとり素潜りで魚を突く男、密林に分け入りイノシシを狩る男、亜熱帯の過酷な自然をものともせずに生きる野性味あふれる彼らが、心酔し、感服し、一目を置い・・・[続きを読む